1つのブルース・ハープでいろんなKey(調)の曲を演奏できます。これをポジション奏法とよんでいます。
以下、(1)ファースト、(2)セカンド、(3)サードの各ポジションの特徴と、曲のKeyとハープのKeyの対応関係を
表にしてみました。
解説:小西 進
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ファーストポジション・・・曲のKeyと全く同じKeyのハープを使う。 |
ファーストポジションとは演奏する曲のキーがCの場合、使用するハープのキーも同じCのハープを使用して演奏する吹き方のことを言います。主に吹く方が中心になる事が多いです。
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曲のKey |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
F |
F# |
ハープのKey |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
F |
F# |
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セカンドポジション・・・曲のKeyの、完全4度上のKeyのハープを使う。 |
セカンドポジションとは、曲のキーより、完全4度上のキーを使用する奏法のことを言います。もし曲がGの場合なら、Cのキーを使う事になります。セカンドポジションこそブルースハープの奏法でもっともメインで使用する奏法かもしれません。
主に吸いを中心とした演奏方法が特徴なので、ベンドを使った奏法が。
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曲のKey |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
F |
F# |
ハープのKey |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
F |
F# |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
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サードポジション |
サードポジションは曲のKeyの2度(全音)下のKeyのハープを使う。マイナーの曲を演奏するのに使う。 |
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曲のKey |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
F |
F# |
ハープのKey |
F |
F# |
G |
A♭ |
A |
B♭ |
B |
C |
D♭ |
D |
E♭ |
E |
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表を見るとわかるように、また逆に、同じKeyのハープ、例えばKeyがCのキーのハープ1本で、Keyが
Cの曲(ファースト・ポジション)、KeyがGの曲(セカンド・ポジション)、KeyがDmの曲(サードポジション)を演奏することができ
るわけです。
また、同じ曲のKeyを演奏するにも、違うKeyのハープで演奏することができ、それぞれのポジションには、独特の味わいがあります。いったい誰が考えだしたのかわかりませんが、ブルースハープ独特の奏法の一つで、この楽器の奥深さを思い知らされます。
ポジション奏法には、ほかにも、ナチュラルマイナーポジション(例:KeyがCのハープを使ってKeyがAmの曲を吹く)や、フ
ォースポジションなどもあります。ここではファースト、セカンド、サードの三種類についてのみ紹介しました。 |
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